A.S盗用事件顛末記

ある少女の起こした大量盗用+盗用絵バラまき事件の顛末記

ある少女の起こした盗用事件について

(盗用者、被害者、双方の合意の上で和解が成立し、事件は事実上終結たため、この顛末記では盗用者の実名(実際のハンドル)を伏せA.Sとさせていただきます)


 2004年12月26日。
 イラストレーター・さとう時子によるオリジナル絵、二次創作絵、オリジナル小説などを扱った個人サイト「Psychopomp(プシューコポンポス)」のるろうに剣心・二次創作イラスト、およびオリジナルイラスト、および仕事絵(栗本薫作品関連)が複数無断で盗用(コピペ)され、盗用者・A.Sさんが絵の制作者を騙って自ら所有するプログにアップする。そして、盗用した絵を大量にキリ番絵や進呈絵として配布するという事件が発生いたしました。
 実際の発生はブログの記事から2004年12月19日よりA.Sさん所有ブログへの盗用絵のアップがはじまったと思われます。盗用絵を大量にバラまき始めたのも同様の時期からと思われます。

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【↑このようなかんじだった(当時のブログのスクリーンショットの一部)】


 本来の絵の制作者・さとう時子がそれに気付いたのは12月26日。その一週間の間に盗用者・A.Sさん本人のブログへの盗用は8点。
 キリバン進呈絵として配布されてしまった箇所は(当方確認できているもののみで)10箇所。
 その他、あいさつ掲示板などへの進呈絵として配布されてしまった箇所は日々申告や発見情報がよせられているため正確なところは不明ではありますが30箇所をこえ(盗用配布絵一覧・その他配布編に当方確認のリストあり)、ひとつのブログに複数回配布している事例もあり、のべ枚数はさらに多くなるもよう。また、盗用とわかった時点で削除をされた配布被害者もいるため実際の被害はもっと多いと思われます。

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【↑盗用絵の配布された様子(当時のブログのスクリーンショットの一部/該当被害者の方には公開の了承を得てあります)】

 また、当時。盗用者・A.Sさんは(自ブログにて表記されていたものに基づくと)福岡を中心とした同人活動をしており。また、るろ剣・オリジナルのサークル(会長・都賀氏。主要メンバー8名。会員50名)に所属、全国規模で委託販売をする活動予定をブログにて記事にしておりました。
 当方は、盗用の被害はNAVERブログ内に留まらず、オフラインにおいても起こっている可能性があると判断。
 また、盗用者・A.Sさんはサイト制作中であるとも記しており、NAVER外、Web上においても盗用がおこなわれる可能性が否めませんでした。

 これらについて、盗用被害者・さとう時子は、盗用者・A.Sさんに再三事情の説明を求めましたが、二度、抗議文を消去。28日にブログ記事全文を消去するという行為をし(プロフィールにのみ盗用絵が残留。バラまいたものは放置)、一切の呼びかけを無視、30日までまったく回答は得られていませんでした。

 よって、事態を重くみた(二次創作絵だけでなく、仕事絵を盗用流用されている可能性があるため)被害者側はこの盗用事件の全容を把握、解明していくと共に、オン、オフにかかわらず、A.Sさん(または、彼女とみられる者、所属するサークル)による問題行動の監視、抑制、情報提供を目的とした、この顛末記サイトの前身でもあるまとめサイトをたちあげ、盗用絵をそれと知らずに進呈されてしまった配布被害者の把握につとめ、盗用者・A.Sさんへの呼びかけを続行、もしも、反応をいただけなかった場合にそなえての最後通告の準備にはいっておりました。

 しかし、幸いなことに盗用者・A.Sさんより2005年12月30日9(掲示板には11時40分頃)時ごろ、BERMOOTHES掲示板とメールにてはじめての反応をいただき、両者のあいだでじっくりと話し合いをした結果(全ての告白は1月1日にもたらされた)、A.Sさんも非常な反省をし、謝罪と再犯はしないという誓約、今後の対応を責任を持ってきちんとやりとげるという態度を示し約束したため、盗用被害者もそれ受け入れ、和解する運びとなりました。

 一時の気の迷いとはいえ、A.Sさんはなぜ盗用をしてしまったのか。
 なぜ絵の作者を詐称してしまったのか。
 このようなトラブルが両者の和解という解決に無事着地できたことをうけて、事件の全ての顛末をここに記録して振り返るとともに。
 ネット上で最近頻繁に起きている盗用盗作トラブルについて、少しでも考えるきっかけになってほしいと顛末記サイトを立ち上げた次第です。
(故に、この顛末記はA.Sさん個人を糾弾するためのものではありません)


4/18追記・事後処理についての経過を追記しました。
  1. 2005/06/02(木) 11:23:09|
  2. はじめに|
  3. トラックバック:1|

事件の経緯

事の経緯を簡単に説明しますと。
(動きがありしだい追記しています)


●12月26日
盗用被害者・さとう時子のサイトPsychopomp掲示板へDさんから書き込みをいただく。
書き込みの内容がいまいち理解できなかったので、さとう時子はこの方のサイトへとぶ。

<<補足・後にDさんに事情をおききしたところ。Dさんは被害者のサイトを前もってチラリとご存知だったようです。故に、プログで出会ったまったく同じ絵を自絵として公開している人を(ようするに、被害者・さとう時子と盗用者・A.Sを)同一人物と勘違いなされた。それゆえに普段プログで交流している人として、さとう時子にBBSで話し掛けた。話し掛けられたほうは別人なので、話の内容が理解ができなかったわけです。>>

●12月26日。夜20時頃。
Dさんのプログを発見。あいさつ掲示板なるコンテンツにさとう時子のオエビ絵(ホストばっとうさい)がなぜかキリ番御礼絵(キリバン御礼文字入り加工されていた)として進呈されているのを目撃。

●Dさんへそれを差し上げた方(A.S)のプログへ飛ぶ。
当サイトるろ剣絵及び裏館BERMOOTHESギャラリー。そして栗本薫作品関連ギャラリーより複数のイラストが無断で持ち出され、A.Sさん所有のプログに盗用者が自身の作品と偽り多数アップされているのを発見。

●念のため信頼のおける第三者にも確認していただき、件のプログが盗用サイトであると断定。

●12月26日。21時19分頃
件の盗用プログへ(メールができなかったため)最新の盗用イラスト(絵はるろ剣絵「千々に…」であった)記事のコメント欄へ抗議文を書き込む。先方より説明を求める。


●12月27日。15時頃。
うぉちしていた方(複数)より緊急連絡を受け確認。被害者サイトより盗用していたイラストをA.Sさんは突如全撤去。それにともない、こちらの抗議文も消去されていた。
おそらく14時40分前後におこなわれたと思われる。

●12月27日。20時49分頃。
こちらより再度抗議文+追加文を記事コメント欄とあいさつ掲示板にアップ。


●12月28日。(14時10分前後確認)
プログの全記事削除。当方からの抗議文+追加文も削除。
あいさつ掲示板にあげさせていただいていた同じ抗議文+追加文も数日分の他記事と共に削除(25日以降の記事がすべて消えていた)される。ブロガーへのリンクも削除。プロフィール画像(これも盗用絵)のみ残留。

●12月28日。20時33分。
再再度、盗用者・A.Sさんより説明を求める抗議文をあいさつ掲示板にアップ。


●12月29日。 12時半頃。
当方より、盗用ブログをご覧になっている皆様へのお願いをアップ。

●12月29日。22時前後。
当方よりブログをご覧になっている方々へ、ご協力のお願い。盗用配布絵の処置について。をアップ。

●12月30日。「A.S盗用事件まとめサイト」たちあげ
尚、現在まで、先方よりの連絡コメント一切無し。

●12月30日。11時頃。
盗用者より、裏館BERMOOTHES掲示板への書き込みとメールが届く。
当方との話し合いをはじめる。

●12月31日。9時46分。
先方よりのメールの返信を受け取るが、こちらよりの質問(確認)事項に完全に答えていないため、話し合いはまだ必要とこちらは判断。

●12月31日。10時20分。
盗用ブログ掲示板へ、盗用者本人よりの謝罪文が一方的にアップ。それを知らなかった当方は掲示板発言にて注意。最後通告の準備に入る。

●2005年1月1日。
盗用者本人より、全てを告白するメールと正式謝罪文が届く。その後数度にわたり両者の間で話し合いをおこなう。

●1月4日。
まとめサイトを顛末記とかえ、和解と事後処理の準備にはいる。

●1月6日。
盗用者本人の正式謝罪文と、それをうけた盗用被害者の見解を盗用ブログ、顛末記サイト両方に掲載。(これより盗用者は各配布被害者への謝罪と撤去依頼にはいる)


●現在、元・盗用者は各配布被害者への謝罪と撤去依頼をおこなっている。

4/18追記

残念なことに、元・盗用者の事後処理は遅々として進まなかった。怪訝におもいながらも学生である先方の事情も考慮して辛抱強く静観。しかしながら………。

●3月5日。元・盗用者よりメールにて「2学期の期末テストより、パソコンの使用が禁止になっておりました」と報告をうける。
しかし、本日より作業を再開するとのこと、禁止は解けたのかと解釈し静観。やはり、遅々として進まず。

●3月20日。未だPC禁止が解けていないことをメールにより知る。しかし、本人は削除依頼をしてまわるとのこと。本人のやる気?をとりあえが尊重して静観を続行(痺れを切らした配布被害者からの問い合わせが着始める。こちらより事情説明)
NAVERブログの仕組みを理解していないため、記事削除の手間がどういったものかわからない。
それを解消すべく実験的にNAVERブログを立ち上げる。

●3月21日。記事削除は投稿者本人がおこなえることを知る。
削除依頼ではなく、削除作業の後、謝罪と説明をするようにしては?と先方に提案(本来ならば、ブロガーで機能を知っているはずの元・盗用者のほうから提案していただきたかった)
また、PC禁止を親御さんに事情説明をして解いてもらうことは可能か訊ねる。
 返信ナシ。

●4月1日。元・盗用者による削除作業。この2ヶ月でほとんど進展なし。よって、これからの進展にも期待薄いと判断。配布絵記事の過去への遠ざかり方も配布被害者に負担と判断し、当方より、削除依頼作業をおこなうことを決定。

●4月2日。該当記事残留の全配布被害者へと秘密記事にて削除依頼。

●4月11日。残留記事は5ヵ所。それ以外はすべて削除された模様。残留記事のあるブログはブログそのものが放置・半放置状態のためNAVERカスタマーサポートへと問い合わせる。

●4月13日。NAVERカスタマーサポートより返信(テンプレ文面ではあるが)あり。現在、残留記事の削除を話し合い中。同時に、元・盗用者による掲示板書き込み記事の一括削除が可能かを問い合わせ中。

元・盗用者へと現状を報告。同時に事後処理の怠慢を遺憾に思う旨つたえ、トラブルの終結を伝える。


NAVER運営側よりの返信無し。
NAVERブログサービスが5/31で終了。
新サービスCURURUへと以降
A.Sさんよりの返信、現在にいたるまで一切なし。(6/1)


10/3追記・
NAVERの後継としてサービスが始まったCURURUだが、以前、無断転載・作者詐称の被害は多い。
ネットマナーやルール、著作権に対する問題意識、ちょっとした心遣いなどが希薄で、そもそも、なにがいけないのかを考えもしないのが悲しい現状である。
  1. 2005/06/02(木) 11:22:58|
  2. 事件の経緯|
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お役立ちリンク

●参考資料リンク●
わたしの乏しい体験からの教訓よりも万倍参考になりそうなリンクです。


著作権侵害の危機管理(<<具体的に対策が説明されています)
http://www2.e-net.or.jp/~maasa/

NAVERブログの無断転載対処マニュアル(<<具体的に対策が説明されています)
http://www.geocities.jp/naver_problem/

CURURU(旧NAVERブログ)による同人サイトイラスト無断転載に関する反対同盟・D-NAVER(<<具体的に対策が説明されています)
http://dnaver.client.jp/

著作権について考えてみよう!(<<子供向けに、NAVERブログ(CURURU)に特化した著作権解説サイト)
http://manner.dnaver.client.jp/


コチラ(二次創作同人娘のためのアクセスアップ講座/http://access.upper.jp/index.html)の、
このページ
二次創作と著作権
http://access.upper.jp/tubuyaki02.html
問題ぶろぐ?
http://access.upper.jp/tubuyaki07.html


コチラ(同人用語の基礎知識/http://human-dust.kdn.gr.jp/doujin/)の
このページ
同人関係諸問題の基礎知識
http://human-dust.kdn.gr.jp/doujin/doujin2000/mondai.html
同人活動と著作権
http://human-dust.kdn.gr.jp/doujin/doujin2000/mondai_tyosaku.html#niji


著作権について〜マンガとの関係〜
http://www.linkclub.or.jp/~yoo/copyright/index.html


サイト乗っ取りが流行中(のっとり廚についてのまとめサイト)
http://web1.nazca.co.jp/hp/none/top.html





etc...
  1. 2005/06/02(木) 11:22:21|
  2. 盗用盗作事件に遭遇したら・お役立ちリンク|
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焦らなくていいんだよ


まだおむつしていたご幼少のみぎり(自分でご幼少いうなって)
ちいさいおててにゃいつもペンがありました。
誰が教えたわけでもないのに、
紙の上に這いつくばって
物が持てるようになったら、
その手にはペンがありました。
それからずっとずっと四半世紀ほど描きっぱなしの人生です。
うまい下手など関係ありません。
ただただ描くのが大好きだったのです。
実際、中学生の頃のお絵描き仲間三人組のなかで、
あちきは最もヘタクソでした。
でも、ずっとずっと大好きだったのです。
ずっとずっと上手くなろうと貪欲で
夢中で
諦めも悪い(笑)
未来への希望ばかりが楽しげな脳天気な女の子でした。

最初から上手に描ける人なんていない。
大好きで一生懸命楽しく描き続ければ
きっと本物の尊いあなたの心の分身たちが
あなたの手から生まれるはず。

だから、焦らなくていいんだよ。


追記・焦らなくていいんだよといったのは。
結局、誰かからの賞賛や評価を欲しがるあまりに
他人の作品を盗用してしまう人に対してもいえることですぢゃ。
盗用者たちは自力では自分の求めるような反応を得られないと
手っ取り早く余所から作品をもってきてしまうのでしょう。
でも、そんなに何故焦って賞賛を求めるのでしょう。
そんなに評価されることを渇望するのでしょう。
途上には途上の楽しみと悦楽と美があります。
それを知らずにいることのほうが寂しく虚しいことなのに。
  1. 2005/06/02(木) 11:21:29|
  2. NAVERブログ|
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故意的無知

先日、あちきのサイトの来訪者であり、
仲良くさせていただいている想・慧さんよりメールをいただきました。
彼女は長年活動してらっしゃる現役の同人文師さんであり、サイトの運営もされています。
盗用トラブルの際にもネットのみならず同人界の低年齢化とモラルの悪化について
詳細かつ、わかりやすく丁寧な、そして鋭い分析と説明をしてくださり、
あちきは驚きと共に非常に感心して参考にさせていただいたものです。
(その時いただいた内容を顛末記に寄稿していただこうとお願いしたところ
ありがたくもご快諾いただきまして。
現在、わざわざ寄稿文として書き直してくださっていますヽ(´∇`)ノ)
その寄稿文につながる話として………と。
最近のあちきの記事やNAVERやネットの惨状、
彼女自身の実感としての同人界の惨状などに思いを馳せて
思うところを書き綴ってくださいました。
ご本人の了承を得ましたので、そのメール文を紹介させていただきます。


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(想・慧さんからのメールより)



私がこの業界(同人界)に飛び込んだ切っ掛けは、偶然の出会いでした。
勿論、本との出会いです。
偶然手にしたハードカバー本。帯にはSFと書いてありました。
その本を手にした当時、既に私は社会人でした。仕事、と言ってもアルバイトでしたが収入があり、ある程度自由になるお小遣いもありました。
そんな細々とした事を考えると、ある意味運命の出会いだったのかもしれません。
実は、この本に出会うまで私は同人というものを知りませんでした。
勿論、自費出版などというものも知らず、執筆事体した事はありませんでした。
この当時、今現在活動している、或いは活動したいと思っている方々には想像もつかないと思いますが、一般書店に同人に関わる本は殆どありませんでしたし、出版社編集のアンソロジー本などアニメ専門店でしか見掛ける事の無い珍しい本であり、同人誌即売会、いわゆるイベントなどはそれこそオタク社会という差別的で特別と思われていた世界いる人にしか知られていなかった「密かなお祭り」でした。
そんな世界の本を、私は偶然手にしてしまったのです。
私自身、この本に出会った時のカルチャーショックを今も忘れる事は出来ません。
ハードカバーで、帯にはSF、更に挿絵は一切無く、表紙も荒廃した近未来的世界。しかもその本は一般書店に並んでいたのです。
聞いた事の無い小説家の名前と、当時ハマッていたSF系作品…。
それがまさか「やおい」などと呼ばれるジュネ作品であるなど私に想像出来るはずもありません。
だから、読み終えた時のショックは酷かったです。
しかし、流石にハードカバー本になる作品だけあって嫌悪感よりも興味をそそられました。
それまで接した事の無かった世界に対する強烈な欲求だったのかもしれません。
最初に読んだ本が出来過ぎだったのも影響していたのかもしれませんが、
兎に角私には新鮮だったのです。
本の奥付からジュネという出版物を知り、それを探して本屋をさすらい、大きな本屋で見つけました。
大手書店では文庫なども数多く扱っていたのですが、当時の私は知りませんでしたので大手書店の片隅にひっそりと並んでいたとはいえ、その数にも驚かされた記憶があります。
その雑誌から、私は同人誌や自費出版というものを知りました。
描いてみたい…。実は私も最初絵描きに憧れてました。
しかし、私は原稿用紙にも種類がある。そんな事すら知らないヤツでしたので、何をどうすれば良いのかまったく解りません。
ペン先の種類さえ、カブラとスクールしか知らなかったのです。
そこでイラスト投稿雑誌やらアニメ雑誌を買い漁り、その中の募集ページから会員制オリジナルサークルの会員募集というのを見つけ、参加を決めました。
「解らないなら聞けば良い。まずは聞ける相手を探そう。」
それが私の考えだったのです。
今の人にはきっと想像もつかないでしょう。十数年前までは、パソコンも無い、ケータイも無い、FAXも珍しい。友達を作っても地方の為、連絡は文通でした。だってケータイを持っている人が珍しかった頃ですから。
パソコンもケータイも仕事で使う人だけが持つ時代だったのです。信じられますか?
そんな環境で私の同人生活は始まったのです。
まずは友達を作りました。サークルに参加する為にヘタな絵を描いて、詩を書いて、物語を書いて。(絵はなかなか上達しませんでしたが、実は今でも時折描く事があるんですよ/笑)
その中で感想をもらったのが詩と物語でした。初めて私の作品に対する感想が会誌に載った時、飛び上がるくらい嬉しかったのを今でも覚えています。
感想をもらう度、もっと上手くなりたいと思いました。その思いは会誌が届く度に貪欲になり、色々な小説(勿論プロの作品)を読み漁りました。自分の作品に必要な知識はトコトン突き詰め、調べ上げ、無ければ創り上げました。
私は当時ファンタジー小説を専門に書いていたのですが、必要とあれば相対性理論の本も読みました。地球雑学・宇宙の謎・仏教や梵字・ギリシャ神話・ローマ神話・万葉集。兎に角必要な知識には貪欲でした。よく友人に「なんでこんな本持ってるの…」と聞かれ、笑って誤魔化した事も多々あります。
この当時はパソコンがありませんので、図書館に行くか本を買うしか知識を得られませんでした。そういう意味でも収入のある社会人になってから同人界に足を踏み入れたのは運命だったと言えるかもしれません。
そしてもうひとつの運命は、まさにこの会員制サークルでの出会いでした。
私の現在は、その方との出会いがあればこそです。その方が同人界にある私のすべての始まりであり、私の基礎であり、出会いから今まで私を支えてくれています。

私は思うのです。たとえ同人であれサイトであれ、肝心なのは出会いではないでしょうか。
そして出会いは人間とばかりではありません。
私の場合は本であり、人であり、同人界でした。勿論、知識との出会いもありました。この世界に入らなければ得る事の無かったものばかりです。
それを手に入れる為に、私は多額の費用と労力と努力を必要としました。それは業界にいる以上当然の事だったと思いますし、
今でもそれは続いています。
だからこそ、私はとても悲しく、悔しく思います。
今の人はとても恵まれています。パソコンひとつで色々な情報や知識が得られるのです。ケータイひとつで誰とでも
すぐに連絡出来る。情報も知識も、それを手に入れる方法も溢れている。メールだってある。
にも関わらず、今サイト界でも同人界でも色々な問題を起している人たちがいる。
これは、故意的無知です。
彼らは「知らなかった」という言い訳の為に、故意に知識や情報を知ろうとしない。無知という事を恥じとも思わず利用しているのです。
 そして、他人を理解しようとしない。
自分に都合の良い情報や知識だけを取り入れ、
自分を甘やかせてくれる誰かだけで周囲を固め、
自分を上達させる努力の代わりに上手い人の作品を盗む努力に日々労力を垂れ流している。
誰かに盗みを注意されれば「知らなかった」と言い訳をし、
誰かの作品に似ていると指摘されれば「FANだから」といい加減な媚を売り、
誰かが被害を受けたと訴えれば「自分こそが被害者だ」と逆ギレする。
そして都合が悪くなると逃げ、それを繰り返す人たち。
しかし、彼らは考えた事があるのでしょうか。
出会いは偶然です。しかし、必然の場合があるのです。
もしも奇跡が起きて自分がプロの作家になった時、
偶然一緒に仕事をする事になった相手の人が、自分が作品を盗み逃げた時の、その相手だったとしたら…。
無論、盗作・盗用を平気でする人がプロになれる訳はないのですが。

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想・慧さんが衝撃を受けたSFジュネ小説。
あちき、この文面だけで当ててしまいました〜………・・・=□○0
友達に半ば無理やり押し付けられ、
生まれて初めて聴いたサウンドノベルの原作がこれだったという……(´Д`;)
ああ、甘酸っぱいセーラー服の頃の思い出………(遠い目)
………いや、そんなことはどうでもいいですね。すいません。


文中に登場する「故意的無知」
なるほど、とても云いえているなぁと感心していました。
「知らなかった」ではない。
もはやそれは「知ろうとしなかった」「思いやろうともしなかった」「考えようともしなかった」
はたしてそれは仕方のない過失なのか?
故意というものにあてはまるのではあるまいか?………。
そんな指摘にあちきはとれました。

想・慧さんの小説を始めて拝見したとき、月明かりの深閑とした森の中で静かに、それでいて揺らぎもせずに語られるひたとした眼差しを感じて、それが今でもこの方の印象となっているのですが。
一定の平静を大人げに保つ中にいつまで消えることのない情熱的な一点の光点がそこにある………。
それは想・慧さんの創作姿勢、己をいつも高らしめんと人知れず胸に秘めているところそのものなのだなと、このメールを拝見して思いました。
彼女は上記の文章に続いてこう云っています。これはあちきが以前自らの幼い頃をふりかえって「職業絵描きになりたくてなりたくてギラギラしていた(苦笑)」という日記かなにかの文面にあてているのですが。

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私は、時子さんのようにプロになりたいとギラギラした記憶はありません。でも、上手くなりたいとギラギラした記憶はたっぷりとあります。
絵は諦めてしまいましたが、小説では今もギラギラしている気がします。
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 そのためにはホーキング博士の相対性理論の本まで読み漁り、構想を練りに練り、熱く語って友人に呆れられた………と笑っておられました。

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好きだからそこまで凝るし、そこまで出来るのだと思います。
そして、好きだからこそ楽しいし、自分で書いたものは、どんなにヘタでも大切なんです。
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 絵と小説との違い、立ち位置の違いはありますが。あちきたちはモノカキという共通点があります。ゆえにこのお気持ちはとてもよくわかりました。
 そういう万感の思いを抱いて、モノカキは作品を生み出すのです。
 彼女は云います。

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私は、今でも会員制サークルで初めてもらった感想を思い出す度嬉しさと恥ずかしさでドキドキしてしまいます。
今読み返すと笑ってしまうような作品でしたけど、この頃はこれが私の精一杯だった。
盗作や盗用で優越感を得ても、この初めてのドキドキ感には敵わないでしょう。
そして、決して忘れる事は無い。
そういう経験をしている私は、きっと今の人たちよりも
精神的に恵まれているのかもしれません。
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 己の身のうちから作品を作り出す喜び。
 創作の喜びは己の労苦とそれをもどこか楽しむ気配にこそ宿り、
己になにかをもたらし、潤していくのでしょう。

 そういう経験を、そういう喜びを知っている自分は
きっと、なんの苦労もせずに虚しい共感や賞賛を得ようとした人たちよりも
万倍もその心は恵まれ幸せであるのかもしれない………と結ぶ彼女の言葉には
けっして盗人たちの手にすることはない、
何かを振り仰ぐような莞爾と笑う凛然とした光点がやはりあったように思えました。
  1. 2005/06/02(木) 11:18:44|
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